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日々是好日也

いつも素敵な何かを。

注:801多発・ネタバレ満載。

日記と各感想とブログ分割しました。
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少年サロメ

著/野阿 梓
挿画/春日 聖生
−講談社BOOK倶楽部紹介文
SF界の異才が綴る幻想耽美作品集!!

「私は、お前が好きになったのだ。ヨカナーン、お前が愛おしくてならぬのだ。私は、私は、お前のからだに触れたい、お前の髪の毛にさわりたい、お前の唇に口接(くちづ)けしたいのだ。あぁ、私はお前に恋をしてしまったのだよ、ヨカナーン」
「王子、それは――」
「判っている。お前は預言者だ。聖なる者だ。肉欲を断って、戒律を守る者だ。私の恋する相手ではない、判っているのだ。しかし、しかし、どうしようもないのだ。ヨカナーン、私はお前に恋してしまったのだから」――『少年サロメ』より


図書館でタイトルに惹かれて手に取ったら表紙も凄かったので思わず借りてきてしまいました。
と言うわけで初めて読む作家さん。
読んでる間もやけに耽美な・・・と思いましたけど、さっき粗筋というか紹介文探してみて納得。
やっぱり耽美でいいのか。

タイトルから長野まゆみの「少年アリス」を連想。
SFというか幻想耽美というかそんな感じでくくると確かに似てるのかも。
まぁ、長野まゆみは旧かな遣いの独特の文体なので受けるイメージは随分と違いますけど同じ匂いを感じるのも確か。

最初短編集だと言う事に気付かずに、ここからどうやってサロメに繋がるんだろうとぼけたことを考えながら読んでましたよ。
流石に1作目が終わったところで短編集だということに気付きましたが。

なんか不思議な感じ。
特に1作目の「覇王の樹」というお話では“時”と“処”の概念が逆転している感じ。
逆転と言うよりは同義になっているのかな?
人は常に一定方向へ移動し続け、その辿ってきた距離で時間を計り、辿ってきた、又は往くべき地をその時で標す。
そんな感じ・・・と私はとりました。。
最初はかなり混乱したけれどそういう考えも面白いですね。

また、「王国の真昼」というお話で出てくる国・・・(?)。
作中で王国だのという表現は無く「我々」とかそういった表現がなされているんだけれど王が存在するんだからとりあえず王国でいいのか。
管理・統制された世界で人々は不幸を知らずに暮らしているのだけれど、王である少年がそこに疑問を抱いて背徳の限りを尽くしてみて・・・という感じなのですが、要はユートピア論になるのかな?これ。
トマス・モアとか、共産主義的とか、最近(?)のネタで言うとガンダムSEED Destinyのデュランダル議長の求めた世界というか(何
小難しいテーマだ。。。

そして表題作である「少年サロメ」はSFな要素があったりサロメが男だったりするけど流れはオスカー・ワイルドの戯曲の「サロメ」。
元々の「サロメ」自体が背徳的な、結構エロティックなイメージがありますけど、サロメが少年として描かれている事で、背徳的で嘆美なイメージは強くなってるんですが、それでいて清廉なイメージが。
有名な7つのヴェールの舞踏のシーンも当然あるのですが(女装して舞うという形)、そこがまた印象的です。
描写も結構どぎついところもあるんだけれどそれが気にならない。
ラストのヨカナーンの首に愛を囁いて口づけをするシーンですら狂気というよりは純粋さが感じられる不思議な読感。

読んでると普通に創世記あたりの時代に思えてくるんだけれど所々に出てくる「銀河」だの「帝国」だのの単語や銃の存在にSF的な要素があったり。

ちょっと私が元の「サロメ」があやふやなので戯曲ではどんな人物だったのか、もしくはそもそも居なくてこの作品でのオリジナルなのか判らないんですが、ヨカナーン=ヨハネと見てキリストに当たる人物の名前が一人だけアルファベット表記で「ZEX(ゼクス)」というのはやはり何かあるんでしょうか・・・
妙に気になりました。
そして関係ないけど、その名前の所為で某GWの仮面つけたあの男が脳裏を過ぎったのは言うまでもないデス・・・ OTL




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